華やかなほど   強い『 カゲ 』を落とす  花街という異界 。

カゲ
と書いた

あえて
そう書いた

強い『 意志 』が生む
強い『 カゲ 』

芸術性を
高めるために

あえて何かを
放棄する

しかし

放棄することへの
人間的後悔が

カゲを一層
濃いものにする

意志の力と
後悔の力で

カゲは一層
味わい深さを
増す

しかし芸術とは
常に

そうしたものかも
しれない

右も左も
満足すると

昇華されない
性格をもつ

昇華を
させるために

あえて

どちらかを
捨てる

その

世間一般では
不安定な状態が

ストイックを
生み

さらなる迷いを
生み

禅のような

より
精神性の深みへと
入っていく

だから
異界なのだろう

そう

女だけの
世界

気づいたら
そこに居た人

宿命として
そこに居る人

自ら求めて
そこに来た人

それぞれ

カゲの色合は
異なる

良し悪しでは
なく

芸術性の異相
という意味で …

彼女たちは

禅僧が

仏教書を
読み漁るように

芸事を
積み上げる

決して
ひけらかさず

適材適所で

一石を
投じるために

当然

客として
訪れるには

芸術性への理解が
必要となる

高尚なる
芸術評論ではなく

この世界は
芸術なんだ

という理解だ

. . .

ただし

同時に

どこまでも
遊びなんだ

という
理解も

おそらく

必要なのだろう

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