新年、ホームセンターの店頭で考えたこと。

わたしは
時折考える。

一体
どれほどの確率で
この世に生まれることが
できたのか…と、

数値的には
想像もつかないが

間違いなく
天文学的な確率の下に
生まれ出たことは
理解できる。

いつ、
誰と、
何を競争しても
後塵を拝するわたしが

よりによって
この誕生レースを
勝ち抜くとは…

この事実は
偶然という言葉を
瞬く間に
陳腐化してしまう。

身近なケースを
考えればいい。

わたしは
スーパーの店頭で

ティッシュか
洗剤しか
当たったことが無い。

先日は
ホームセンターの店頭で

おめでと〜ございます!
と言われ
賑やかに
鐘まで鳴らされて
何かに当選したことを
告げられた。

見ると
半額負担で行ける
近場の日帰り
バスツアーだった。

これを
当たったと言えるのか!

わたしは
狭いバスのシートで
缶ビール片手に
居眠りしてる自分を
想像して
少々
ムカムカした。

ことほど左様に
我々は簡単に
当たらないのだ。

アタルとすれば
ノロウィルスの
食中りくらいのものだ。

だが
ここで
冒頭に戻る。

もうわたしは
誕生レースで
すべての運を
使い果たしているのだ。

恐ろしいほどの運を。

あとは自力で
頑張るしか無い。

Written by: