京都の暑さについて考える。

京都市内は「暑い、暑い」と
よく言われる。
確かに「暑い」。

なぜ暑いのかという質問には、
ほぼ決まって「盆地だから」
という答えが返ってくる。

私は別の見解だ。

タテヨコぎっしりと交差した
「碁盤の目」と言われる道々が
全てアスファルトで覆われ、
その間隙を所狭しと
建物が埋め尽くしている。

しかも他都市と異なり
建築条例で
あまり高いビルが建てられない。
よって
それにより出来るはずの
陰が見当たらない。

また、
京都の夏は
不思議と垂直の頭上に
太陽がある。
朝から夕刻まで
京都市内のアスファルトは
目一杯暑熱を蓄える。

この根本原因の上で、
さらに「盆地」だから…
ということになる。

北と東西を屏風で囲まれ、
南と言えば、
内海を抱え込んだ
ヒートタウン大阪だ。
熱の逃げどころがない。

もてなしの都「京都」だから
もっと透過性のある
特殊なアスファルトを使ってみてはどうか
とも考えるが、
私にその知識は無い。

この際ずぶ濡れになっても
豊富な地下水で
いたるところに
スプリンクラーを設置してみてはどうか …

などと考えながら、
蜃気楼の立つアスファルトを行く。

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