コンビニレジにて 『 苛立つ不幸 』より『 戒める幸運 』を想う。

わたしが
苛立つのは

例えば

コンビニレジにて…

その客は

店員に総額を
コールされてから

ふと気付いたように
鞄の中をまさぐり

財布の在り処を探る…

取り出すと

あちこち
チャックの開閉を
繰り返し

のんびり
小銭をつまみ上げ

受皿に
ビー玉を弾く様に
並べる。

そして
「あ、ちょっと待って…」と
ポイントカードか何かを捜し始め

さらに
5円玉1枚を引っ込めて
ひ〜ふ〜み〜…
とカウントしながら
1円玉5枚と差し替える。

続いて
「あ、そういえば、使える? これ」と
レシート紙のような
クーポン券を取り出し

照れ隠しのように
店員に世間話を持ちかけ

「あ、領収書ください」
となり、

「やっぱりこのお弁当
暖めていただこうかしら…」
となり

レンジが回ってる間に
唐揚げと豚マンを追加し

総額で領収書の打ち直しを
…と持ちかける。

わたしは
そのレジに並んだ不幸を
心の底から叫ぶ。

わたしとて
時には
1秒すら惜しい時が
ある。

こうした数分のロスが
わたしの幸運を
遠ざけてしまうかもしれない。

しかし

遭うはずだった事故に
遭わずに済んだ…と

考えるようには

している。

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