なにも頓着しなかった、あの「時空」は何処へ。

昨夕のこと

東に向かい
車を走らせていると

今にも
沈もうとする
太陽が

背後から
バックミラーに
反射し

目も眩むような
オレンジ色の
光彩を
放った。

瞼を
瞬いた後

ふと
何気なく
前方
を眺めると

満月を
明日に控える

お餅のような月が

稜線の上に
ポッカリ
浮かんでいた。


両雄そろい踏みだ〜!

その瞬間

幼き日
太陽と月は
同じものだと
思っていた
我が「時空」を
思い出した。

双方とも丸く
同じ大きさに
見えたし

太陽と月が
同じだろうが
ちがおうが

生活に
何の支障も
無かった。

夕暮れて
友達と
かくれんぼで
遊んでいると

母が
ご飯よ〜

呼びに来た。

母の背後に
白い月があったのを
覚えている。


太陽さんは
もう
月になってる..


思ったものだ。

あれから
随分
歳を喰った。

今では

太陽と月を
天照と月読に
比定し

まるで
古代人のように
眺めることが
できる。

そしてさらに

スサノオは
何処なんだ?


教養人ぶることも
忘れない。

さて
今夜は

今年初の満月が
上がる。

月の出は
昨日より
1時間程度
遅れるはずだから

太陽が
しっかり沈んでからの
ご登場と
なるだろう。

よっ
真打登場!

皆さんは
何処から
眺められるだろうか。

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