そうだった! 食べたかったのは「 クリームシチュー 」だった。

早朝

プーチンくんが
遊びにきた

彼は

3年前
くらいにも

遊びにきたことが
ある

その時は

「 クリミアが大変なんだ 」

少し憂鬱そうな
顔をした

わたしが

「 なに? クリームシチューのこと? 」

と言うと

彼は

「 キミは幸せでいいなあ〜 」

あの
魅惑的な微笑で

クスクスっと笑って

帰って行った。

「 今日は、どうしたんだい? 」

わたしが
聞くと

彼は
少し目を伏せて

「 国内だけでも大変なのに . . .
いろいろとあってさ . . . 」

あの
物憂げな顔で

わたしを見た。

わたしが

「 なんのことか
よくわからないけど . . . 」


前置きをして

「 今度くるときは
連絡をしてからおいでよ . .
クリームシチュー作っとくから . . 」


言うと

彼は

「 ありがとう。少し元気が出たよ 」

と笑って

帰って行った。

目が覚めた。

そうだった

最近食べたいと思っていたのは
クリームシチューだったことに

わたしはやっと
気がついた

秋が少しずつ
深まってくると

なぜか
幼少の頃の

あの
素朴な

クリームシチューを
思い出す。

わたしは
寝床を出て

物置のジャガイモを
取りに行った。

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