都市のランドマークについて考える。

ランドマークについての
一考である。
その言葉の意味は当然
その地域における
象徴的目標(めじるし)だろう。
しかし
その目的となると、
例えば
古においては
権威の象徴であったり、
国家安寧であったり、
現代においては
各都市の象徴であったり、
観光スポットの
顔であったりする。
人間は押し並べて
大きく高いものに
憧れと畏怖の念を持つ。
為政者はそれを利用し、
また、
都市計画もそれに習った。
しかしそれらは、
一点突破、
群を抜いて大きく高いからこそ
その目的性を担保した。
だが、
最近の都市を見ていると、
その大きく高いものが
結構乱立している。
その最たる場所は
摩天楼ひしめく
マンハッタンだろうか。
しかし日本国内においても、
東京大阪はもちろん
各都市で
どこそこのビルが
どこそこのビルより
何メートル高い…
という風に、
為政者や都市計画ではなく、
各商業エリア別の
デベロッパー単位の競争に
移行しているように見える。
これはこれで
時代の要請だと理解はできるが、
個別にランドマークを目指すことで、
ある一定エリアにおける
象徴性を
相殺しているように見えて
少し残念である。

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