累計数億円のスーパーカーを紛失し、大金が底を突く5月連休

連休に入って

もう5台も
クルマを盗まれた

夢の中の話だ

やれやれ

あのクルマ
2千万もしたんだぜー
も〜

ついこの間も
2千万のフェラーリを
盗まれたばっかりなのに〜

体が汗ばんで

しばし
躍起になって探すが

どうしたところで
見つけようはない

次の瞬間
雲をかき分け
空を飛び

光散らばる海に
急降下したり
する

重苦しい音に
ふと見上げれば

ネイビーな
戦略爆撃機が
スローモーションのように
追い越していく

鋲の間隔や
機銃の形状と回転座

兵士のレイバンの反射

その機体の
ロット番号まで
克明に読みとれる

やっぱり夢じゃない!

またクルマに
乗っている

今度は
70年代あたりの
ビンテージ

白いキャデラックか!?

風をきる

空かと思えば
地中のようだ

時折マグマの赤が
吹き上がる

どうやら
乗ってるのは
サンダーバード4号
らしい

突き抜けた先は
おや!

黄色いセレソンは
ペレだ!

わたしは
パスを
受け取り

お決まりのように
大きくゴールを
外す

ブ〜ッ!!

スタンドのブーイング

わたしは
カモメになって
スタジアムから離れる

あれ
キャデラックが無い!

こうして
暇な休みになると
いつもクルマを無くし

大金が底を突く

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